議会質問・討論・意見書 2017年


カジノ法に対する反対討論
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 平成29年熊本県議会 2月議会での質疑   日本共産党 山本伸裕
 2017年3月17日
 カジノ法に対する反対討論
 
 日本共産党の山本のぶひろです。議員提出議案、統合型リゾートの整備に際してギャンブル依存症対策等を求める意見書に対し反対討論を行います。本意見書は、冒頭、カジノ施設と会議場施設、宿泊施設等の施設が一体となっている特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律について、国内外から新たな観光客を誘致することで、観光及び地域経済の振興に寄与し、雇用の創出も図られるなど、観光立国日本の実現を推進するものだと積極的に評価しています。これには私は全く同意できません。そもそもカジノは刑法で禁じられているのになぜ政府としてこれを進めるのか、石井国土交通大臣は観光立国に資すると国会で答弁されました。しかし観光立国というならば、観光立国推進基本法の基本理念でうたわれている、住民が誇りと愛着を持てる地域社会、との精神に立ち返るべきではないでしょうか。実際、自分が住んでいる地域にカジノが作られる計画が持ち上がったらどう思うかという、共同通信社が昨年12月におこなった世論調査に対し、75.3%の方が、作らないほうが良いと回答しています。大半の住民が作らないでほしいと考えているカジノの誘致は、住んでよし、訪れて良しという政府の観光政策の理念に反しているではありませんか。また観光庁が実施した訪日外国人の消費動向によると、訪日外国人が日本に何を期待しているのかという問いに対し、世界遺産にもなった和食、自然、景勝地観光やショッピングなどといった回答が並びます。日本に来てカジノをしたいなどという要求などほとんど皆無であります。
 本意見書案では、カジノの施設の設置を認めることは射幸心をあおり、ギャンブル依存症を助長するのではないかとの懸念があり、県民の間にも不安の声があることも事実であるとして、効果的な対策を講じるよう要望されております。しかし、効果的な対策が必要だというのならば、そもそもカジノ施設の設置という不安の原因を作らないことこそ、一番の対策であります。国会での議論の中でも、ギャンブル依存症やマネーロンダリング、多重債務問題の再燃、青少年への悪影響、犯罪の誘発や治安の悪化、暴力団の介入など、大きな社会的問題を引き起こす危険性については賛成派の議員各位も認められたところであります。そもそも賭博はなぜ禁止されてきたのか。それは、人々をギャンブル依存にし、仕事をなまけさせ、かけるお金欲しさに窃盗、横領などの犯罪までも誘発し、公序良俗を害してきたからであります。日本はすでに、世界最悪のギャンブル依存大国となっています。2014年8月に厚生労働省の研究班が公表した調査報告では、日本のギャンブル依存症は536万人。成人人口の20人に1人に上る数であります。さらにカジノは、他のギャンブルと比べ依存症に誘導する危険が非常に高いと言われております。IR型カジノは、アメリカのラスベガスをモデルとして、導入が進められています。米国型の商業カジノは、収益の極大化を目標として、依存状態に誘導するテクニックが凝縮されています。その手法は、時計も窓もない空間や刺激的な音楽などの演出で、独自の陶酔感を作り出します。そして短時間でのかけを繰り返し延々と続けさせ、大金を得る快感と失う喪失感を交互に味合わせることによって、脳内に物質的依存症と同じ状態を作り出す。有り金はたくまでかけさせるというものであります。パチンコと比べてもけた違いに刺激性の高いギャンブルがカジノであります。カジノを解禁し、国民の懐からお金を吸い上げ、その上がりを使って依存症対策をとるというのは、まさにマッチポンプではないかとのそしりを免れません。
 カジノによる経済効果にも疑問の声が上がっています。韓国の、射幸産業統合監督委員会の資料によると、カジノによる経済的損失は年間7兆7千億円にのぼり、なんとカジノによる経済効果の4.7倍もの損失が出ております。カジノによる犯罪の誘発、勤労意欲の減退、多重債務、家庭崩壊、自殺など多岐にわたる負の弊害が社会にもたらされているからであります。意見書案は、丁寧な説明で国民の理解が得られるよう努めることを求めていますが、理解を求めるような性質のものではなく、カジノ施設の解禁そのものを撤回させることが必要であります。そしてそのことこそ一番の依存症対策であるということを強調し、討論を終わります。

一般会計反対討論
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 平成29年熊本県議会 2月議会での質疑   日本共産党 山本伸裕
 2017年3月17日
 一般会計反対討論
 
 日本共産党の山本伸裕です。議案33号、および議案56号に対しての反対討論を行います。
 まず議案33号、平成29年度一般会計予算案でありますが、予算の在り方に関して私が申し上げたいことの第一は、県民・被災者こそ主人公という立場で、一人ひとりの暮らしに寄りそったきめ細かな施策の充実をぜひ図っていただきたいということであります。私たち日本共産党は本議会開会に先立つ2月17日、熊本地震問題に関連し、復旧・復興についての提言を蒲島知事あてにお届けしました。被災者を一人残らず救済するという立場を熊本地震被害対策の大原則に据えることとともに、地方自治法で定められている、「住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広くになう」との責務を果たす県政運営を求めています。具体的には、半壊や一部損壊世帯に対しても被災者生活再建支援制度の適用を広げることや避難生活者の生活環境改善、復興住宅の建設促進など要望事項を提言の中に列挙しておりますので、ぜひ今後の施策に生かしていただきたいと思います。そして知事が議案提案説明の中で強調された、財政健全化の取り組みを維持した上で復旧・復興の歩みを着実に進めていくということを今後貫いていく上では、やはりどうしても国からの強力な支援が必要不可欠でありますし、そのための特別立法を求めるべきだということを申し上げておきたいと思います。
 第二点目として、県民にとってその事業は決してプラスにはならないというものについては県が主体的に判断し、真剣に見直しのメスを入れていくべきだという点であります。
 立野ダム建設についてでありますが、当初予算では建設事業負担金として9億3,254万6千円が計上されております。建設予定地付近は無数の亀裂によって大規模な土砂崩落が発生し、今なおそれは続いています。ダム完成後に起こり得る、土砂崩落をどうやって押さえ込むのか、納得のいく国からの説明は未だにありません。知事は、12月議会で私の質問に対し、一つ一つのダムは、果たすべき役割や歴史的背景、事業の進捗状況、流域住民や市町村の受け止め方など、それぞれ状況が異なる。そのため、個々の状況に応じて総合的に判断することが重要だ。これまでも、このような考え方でそれぞれのダムについて判断してきたと述べておられます。しかしながら、立野ダムについてはもっぱら事業主体である国の判断、もしくは国交省の身内でつくられた技術委員会の形式的な検証結果だけを根拠にし、多くのダムへの疑問・不安の声に背を向け続けておられるのではないでしょうか。なぜ県の主体的な判断が行なわれないのでしょうか。川辺川ダムについては、立野ダムと同様国の事業でありますが、川辺川ダム事業に関する有識者会議が設置され、事業をめぐる諸課題について様々な専門分野の研究者に、科学的かつ客観的な意見を求めておられたではありませんか。県内外に、断層の問題、地質の問題、環境の問題、河川の問題など、研究を真摯に進めておられる先生方、技術者がいらっしゃいます。立野ダム建設について、県が主体となって客観的・科学的検証を深める組織を立ち上げられることを強く求めるものであります。
 そのほか、同和関連事業、同和教育も含めると3億2,518万円が計上されています。国の同和対策特別事業の終結から14年がたつ今日、社会問題としての部落問題は基本的に解決された到達点にあり、行政の施策はすべての国民に公平に運用することが原則であり、人権問題の相談、教育、啓発活動は憲法に基づいて一般施策で行なうべきであります。
 県道高森線の整備に関しては20億6700万円余が計上されています。事業計画そのものは決定、認可されたわけでありますが、住民の不安、懸念が解消されたわけではありません。住民の安全、利便性、どんな街づくりを進めていくのか、難題が山積しています。県としてもしっかりと住民の暮らしの実態や要求と向き合って今後もサポートしていく姿勢が大事であります。同時に開発行為にともなう地下水への影響については、未来への禍根を残さぬよう、事業着手の前にしっかりと検証すべきであると言うことを強く訴えるものであります。
 次に、議案第56号、熊本県一般職の職員等の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてであります。本条例案は、人事院勧告にもとづく国家公務員の給与改定にともなって変更されるものでありますが、主たる内容は扶養手当について、現行の配偶者1万3000円、子6500円から、配偶者6500円、子1万円へと変更するものであります。子どもの手当の増額は当然だとしても、子どもが一人という場合は配偶者手当のマイナスとの差し引きで、合わせて3千円の減額となります。問題は子ども手当ての増額の財源として配偶者手当の削除分をあてているというところにあります。財源の措置をとってどちらの手当ても削減せず拡充させることを求めるものであります。
 以上で討論を終わります。

熊本地震にともなう県財政への影響等について
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 平成29年熊本県議会 2月議会での質疑   日本共産党 山本伸裕
 2017年3月8日
 熊本地震にともなう県財政への影響等について
 
 日本共産党の山本伸裕です。熊本地震にともなう県財政への影響等についてお尋ねします。
 議案説明の中で知事は、国の強力なご支援により、この難局を何とか乗り切る見通しが立ちつつある、と述べておられます。一体どのような根拠で言われたのか理解できません。見通しと言えば、県財政課の説明によれば、復旧関係については県の実負担5%以内で収まるが、あとの復興に関してはどういう取捨選択をしていくのか、単年度単年度の中で検討していくという部分が出てくる、とおっしゃっています。つまりこれから先の見通しは見えていないということではないのですか。
 災害復旧に関しては確かに一定度、国の支援が受けられましたが、今後の復興の取り組みに関しては熊本が特別に優遇されるような制度上の根拠はありません。知事は2月15日の定例会見で「政府のほうから、安倍首相のほうから、財政的なダメージを与えることはないので、躊躇なくやってほしいといわれている」と述べておられますが、こうした口約束だけでなく恒久的な財源支援のしくみをつくることが必要ではないでしょうか。県は新年度予算に関して通常債の新規発行額を抑制し、県債残高を減少させたといいますが、地震関連の県債残高260億円、臨時財政対策債残高を合わせると県債残高の総額は過去最高の1兆4470億円に膨らみます。県は臨財債と通常債と足し合わせて論じるのはおかしいと言われますが、しかし県の意思で発行され、返済の第一義的責任の所在は県にあるわけであります。熊本県の臨財債残高は年々膨らみ、5110億円にまで達しています。全国的にも膨張する臨財債残高とその一方で減少傾向を続ける地方交付税額が、地方自治体の財政に大きな不安を与えています。財政規模の小さい被災市町村の不安はなおさらであります。新年度当初予算が各市町村の二月議会で提案されつつあります。ちなみに熊本県の当初予算案は前年度比16%増額ですが、被災自治体を見ると、例えば益城町は前年度比351.8%、西原村でも前年度比274.3%であります。そのほかの被災自治体も含め、比率で言えば県よりもはるかに大きな規模で当初予算が膨張しております。私は熊本県は市町村を包括する広域の地方自治体として市町村の財政運営にも当然目配りをすべきだし、市町村の声を代弁し、国に対しても要求をあげることが求められていると思います。ある町の幹部の方からお話を伺いました。起債額は通常年度の5倍以上。財調は震災前の半分以下に減っている。もし今年度パンデミックが発生したり、あるいは大規模災害が起こったら財政はえらいことになる。通常は交付税の算定予想額の8割から9割で予算を組むが全額見込まないと予算が組めない。公共事業も予定価格でなく落札価格を見込んで圧縮した予算を組んでいる。などなどであります。また熊本市では一般行政経費15%カットの予算編成方針の下、トイレットペーパーを減らすなど涙ぐましい努力が各課に徹底されているほか、嘱託職員の削減、勤務時間15分間短縮など人件費削減も行なわれております。返す返すも、財政支援の特別
 立法について今はあえて争点にすべきではないとおっしゃった昨年10月の蒲島知事のご発言、そして9月県議会で特別立法を求める意見書の否決という事態は誠に残念でありました。総務部長にお尋ねします。県は今後の財政見通しの中で取捨選択という言葉を使われましたが、今後県が復興のために取り組んでいきたいと考える施策の一つ一つが、財政的には大丈夫か、果たして国がバックアップしてくれるかと心配しながら進めていくことにならざるを得ないのではありませんか。そのような中で災害弱者といわれるような立場の弱い方への支援が置き去りになってしまうような懸念はありませんか。
 次に、今後の厳しい財政運営が中長期的に続く状況を考えた時、たとえば一例ですが、復興に取り組む一定期間、交付税額の算定に関して熊本の場合は人口が減っても額を減らさない特例を作っていただくとか、基金財源を長期的に支援する仕組みの創設など国に求めるべきではないかと思いますがいかがでしょうか。以上、ご答弁を求めます。

 (総務部長答弁に対し登壇)
 現状様々な支援制度が実現しているが、今後の復興事業に関しては、まだ国の支援制度が明らかでないものも少なからずあるといったご答弁であったかと思います。
 国が決断しない限り積極的な支援策が打ち出せないという実例がすでに表れております。被災者を対象とした医療費免除の制度が2月末診療分を持って打ち切られようとしました。国が財源を補助する期間が2月末までとされていたためであります。熊本市もいったん、ホームページでも打ち切ることを告知しました。もちろん私たちは制度の継続を国・県・市に要望してまいりましたけれども、そんな中2月9日、厚生労働省は国からの支援を9月まで延長しますとの連絡が入り、急転直下、免除・減免の延長が決まりました。延長はよかったのですが、例えば岩手県の場合、震災から6年が経過してなお、県知事が議会でやりますと表明して免除制度が今も継続されていることと比べても、あまりにも対照的であります。熊本では、発災からたったの10ヵ月で、まだ被災者の生活再建どころではない、住宅再建どころか解体も終わっていない、そんな中で早々と打ち切られようとしたんです。国がやりますといわない限り被災者の命にかかわるような取り組みでさえ継続できないような状況でいいのでしょうか。
 知事は議案説明の中で、安倍首相が施政方針演説で熊本空港ターミナルビルの再建、熊本城天守閣の早期復旧に関して国として全力で支援すると表明されたことを紹介されました。 
 もちろん蒲島知事が議案説明でまず最初に強調されたことであります、被災者の一日も早い生活再建ということを安倍首相も常に考えていらっしゃるだろうと期待しておりますけれども、演説であえて二つの事柄だけに特化して支援を表明されたことには若干の不安を覚えました。被災者の生活再建なくして熊本地震の復興なしという立場で、県におかれましてはぜひ政府に被災者に寄りそった支援策の拡充を迫っていただきたいと思います。
 震災から一年もたたないのに、すでに全国的には熊本地震の報道がめっきり減ったといわれています。もし万一全国のどこかで不幸にして大規模災害が発生したら、熊本支援どころでなくなるのは目に見えています。国からの恒久的支援制度の担保を取り付けることが急いで求められるということを強調し質疑を終わります。

議案32号、熊本県育英資金貸付金の支払い請求についての訴えの提起に関しての討論
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 平成29年熊本県議会 2月議会での質疑   日本共産党 山本伸裕
 2017年2月27日
 議案32号、熊本県育英資金貸付金の支払い請求についての訴えの提起に関しての討論
 
 日本共産党の山本伸裕です。議案32号、熊本県育英資金貸付金の支払い請求についての訴えの提起に関し討論を行ないます。
 本件被告とされている方々についてはいずれも熊本地震発災以前から滞納が発生しており、訴訟を起こすことについては熊本地震による影響を考慮し、約一年間の猶予期間を設け、しかしなお延滞の改善が見られないということで提訴にいたっている点や、あるいは提訴後も被告らとよく実情を聞きながら返済計画について話し合うという姿勢を県としては堅持しておられることは理解しております。担当課のご労苦も多かろうとお察しするものであります。しかし育英資金の返還を延滞している当事者4名の方の実名を挙げたうえで、請求においては延滞返還金及び延滞利息の金員を一括して支払うこと、訴訟費用は被告らの負担とすること、との、判決及び仮執行の宣言を求めている本議案には違和感を感じざるを得ません。
 奨学金の滞納者がいま全国で30万人を超えるなど、格差と貧困が拡大する社会情勢の元で、奨学金滞納がいま深刻な社会問題となっております。県育英資金制度としても共通する問題であります。滞納が発生する大きな要因として、返済する総額が高額で返済期間が長期にわたらざるを得ないこと、今日非正規雇用の激増など若者の雇用が不安定化し、経済的困窮が広がっていることに目を向けなければなりません。独立行政法人日本学生支援機構の調査によると、奨学金の延滞がなぜ始まったのかという理由について、忙しくて金融機関に行けなかったというものが8.2%、返還を忘れていた、残高を間違えていたなどのうっかりミスが7.3%であるのに対し、家計の収入が減ったからという理由が72.9%と圧倒的であります。ついで多かったのは何らかの事情により家計の支出が増えたという理由、さらに入院、事故、災害にあったためという理由が続きます。次に、延滞がなぜ続いたのかという理由については本人の低所得という理由が断トツの51.1%、ついで奨学金の延滞額の増加となっています。まじめに働いても収入が少ない。しかも不安定雇用の下でいつ収入が激減するか分からない、病気や事故にあえばたちまち生活困窮状態に陥ってしまう、こんな今日の若者の深刻な状況が見て取れるわけであります。つまり払いたくても払えないという状況が、圧倒的な滞納の理由となっているわけであります。
 県育英資金創設の主旨は、経済的理由により就学が困難な方が就学の道が開けるよう支援するものであります。もちろん、資金回収が滞ってそれが要因となって育英資金制度の運用そのものに支障をきたしてしまうような事態が生じてはならないという事情は理解できます。
 けれども、何らかの事情によりいったん返済が滞ってしまうと滞納金が発生します。滞納が続くと連帯保証人への請求が行なわれる、個人信用情報機関、いわゆるブラックリストに登録される、さらに訴訟では返還期日が来ていない分や延滞金を含めてすべてを一括で返済するように求められ、給料や財産の差し押さえといった措置をとることも可能となるわけであります。もしそうなってしまうと、ますます彼らの生活苦に悪循環の拍車がかかることになるでありましょう。滞納を取り立てるための法的手段はあっても、払いたくても払えないという事情を改善させるための支援策が強化されないならば、資金回収のために益々強硬な手段をとる、という方向に向かわざるを得なくなるのではないでしょうか。
 子どもの貧困、若者の貧困が深刻な社会問題となっている今、育英資金制度についても位置づけを重視し、予算措置もとって拡充させることが必要ではないでしょうか。具体的な対策として、返済者が生活が困窮した際の救済措置を講じることを求めます。返済に困難が生じた場合に、精神的苦痛とならぬよう早めに相談できる相談窓口を充実させることや、返済猶予というやり方も含め、所得に応じた返済制度にすること、国に対し、給付制を基本とした奨学金制度の抜本的な拡充を求めることなどを提案いたします。
 教育の機会均等を保障するためにも、そもそも学費の低減化、無償化、さらに若者の雇用支援、生活支援にいっそう力を入れていただくよう求めるものであります。以上で討論を終わります。